同じ歳、同じ頃、同じ病気を発症した笑福亭笑瓶さんが突然、逝ってしまった。
ショックというか夜も寝られない恐怖が襲ってくる。
あれだけの大病をしたのだから気をつけていたはずなのに。
サイヤG 病気の体験者、患者の視点で「大動脈解離」を解説します。
大動脈解離とは
大動脈は、心臓から送り出された血液が通る人体の中で最も太い血管です。
心臓から上に向かい、弓状に曲がって、背中側に回り込んで脳や腕に血液が流れ
3本の血管に枝分かれして、下に向かいます。
大動脈は内膜・中膜・外膜の3重構造になっているのですが
「大動脈解離(かいり)」はキャッチ画像のピンクの部分の大動脈内側が破れて
中膜に血液が入り込む状態です。
「大動脈瘤(りゅう)」は、血管内にコブができた状態で、コブが大きくなるにつれて
血管の壁は薄くなり動脈硬化で硬くなっているため破裂する場合があり
緊急手術を受けなければ血液が脳や心臓にいかず死に至ります。
大動脈解離はA型とB型に分類される。
キャッチ画像のピンクの部分が大動脈で
エンジ色になっている部分が大動脈が裂けて、違う部分に血液が流れている状態を表している。
A型とB型がある
A型となると大動脈の多くを覆ってまうので、脳や心臓などへのダメージが大きく
緊急手術になります。
B型は、大動脈瘤(こぶ)の兼ね合いなどありますが、原則的に緊急手術の必要はなく
「保存療法」となります。
私の場合や笑瓶さんの2015年にゴルフ場で倒れた時は、このB型です。
こんな感じでした。
B型の入院生活
- 突然、胸というか背中の部分に、釘をたくさん打ってあるバットで絶え間なく叩かれるような今まで感じたことのない痛みと苦しみが襲う。うめくこともできないくらい痛い、苦しい。
- 緊急入院となりCTやMRIなどでスキャンして身体全体の血の流れを確認して、A型B型に分類して処置となる。
- 私の場合、2〜3日は痛みが続いて麻酔などで眠り続けた。1週間ほど飲み食いはできず点滴で、血圧を下げる薬や血管内部が裂けた箇所を治す投薬となる。
- 3〜4週間の入院となり、血管内部は“かさぶた”のように傷がふさがれていく。
👉大動脈解離となる人は、もともと大動脈瘤(血管内のコブ)もある人が多い。
B型の治療ですが、血管内部が裂けたところは、かさぶたのようになりますが
その後、大動脈瘤(コブ)となることが多い。
大動脈解離・闘病日記
B型の術後
笑瓶さんの場合、詳しくはわかりませんが発症時はB型であった様なので
今回はA型として再発症したか、B型の場所がコブとなって血管が破裂したのかもしれません。
私の場合は、B型で発症した後、経過観察(診断)を続けコブの状態が早く悪化
したため、心臓部に近い動脈太い部分を人工血管に交換しました。
大動脈解離になりやすい人(原因)
大動脈解離の発症や大動脈瘤ができる人は、動脈硬化となっている人
生活習慣病の人が多い。
いずれも血管にダメージを与え続けている!
- 加齢による血管の変化、劣化
- 高血圧、高脂血しょう
- 糖尿病
- 肥満、運動不足
- 過度な喫煙や飲酒の習慣
- 圧倒的に男性が多い(理由は医師や、学者ではないのでわかりません。生理のメカニズムや血管修復機能の違いなどあるようですが)
とにかく血液を柔らかく弾力ある状態にしなければ危ない。
血管内部は、見ることができないため肌の状態、怪我などと違い
気づかないうちに病気は進行します。
大動脈解離の対策
大動脈解離や大動脈瘤
長い年月の積み重ねで起きうる病気。
長年の生活習慣や食生活を見直すしかありません。
私のように歳をとって、病気など発症した人は定期的に「検査」を
行ってカラダ点検を怠りなくするしかありません。
動脈硬化
動脈硬化の対策
動脈硬化が進んでしまったら
あとは短期的、即効的な対策として以下のことを注意すべし!
- 血圧の変化(血管の収縮)が無いように、やたらと熱い風呂に入らない、寒暖の激しい環境(ヒートショック)に身を置かない。
- 血圧が変化するような、過度なストレスを抱えない、ストレスの原因を断つ、捨てる、離れる(ストレスの断捨離)
- 野菜を先に食べる、たくさん食べるベジタブルファーストに切り替える。
- 適度な運動(散歩、ストレッチ、ヨガ)で内臓脂肪を減らして血管を柔らかくする。
大動脈解離や大動脈瘤
合併症となるのが心筋梗塞や脳梗塞、いずれも死に直結するような病気です。
またこれら病気の原因となる「動脈硬化症」は、日本人の4人に1人の割合で
死亡原因となっている。
年齢層を限定すれば、もっとこわい数字。
繰り返しになりますが「動脈硬化」
自覚症状がないまま進行するので、私や笑瓶さんのように突然、倒れる
また、今回の笑瓶さんのように突然の死ということにもなりかねません。
まだ若い、私は健康と安心せず
「食事」「運動」見直してみましょう。